スウェーデンのデザイナーLisa Larsonが手掛けた数少ないテーブルウェアの一つで、ほぼ最初期の作品です。若く溌剌とした感じが伝わってくるデザインの器にしっとりとした色調のサックスブルーの釉薬がよく馴染んでいます。
お皿の中央にはフルーツの絵柄を凹凸で描き、その掘り込みの深さに応じて生まれる釉薬の濃淡を利用して、奥行きがあって情感あふれる絵柄が完成されています。ASTRAKAN シリーズには大きなフルーツボウルとお皿がありますが、フルーツボウルの周りにプレートを並べたときにシリーズとしてのデザインが完成するように思います。その後の彼女の活躍を予感させるに十分な印象深い作品です。
1959年から60年にかけてのごく短い間しか作られておらず、既に半世紀以上が過ぎてしまっているため現在ではほとんど出会うことができない、入手がとても難しい幻のシリーズです。