スウェーデンの電話会社エリクソン社の電話機です。その形から「コブラ」の愛称で親しまれ、おそらく世界でももっとも知られた電話機の一つではないかと思います。昔の洋画などを見ていると小道具として盛んに登場しますので、ご存じの方も多いと思います。底面にダイアルが組み込まれており、本体ごと持ち上げて受話器として使います。このミニマムな素晴らしいデザインが40年代に製品化されていたことに、驚きを隠せません。もちろん、早々にMoMA(ニューヨーク近代美術館)にコレクションされ、同美術館の工業デザインの代表的アイテムとなっています。
エリコフォンには数種類のモデルと数多くのカラーバリエーションが作られました。スウェーデンデザインを代表するアイテムとして、是非コレクションに加えていただきたいと思います。