フィンランドのデザイナーTapio Wirkkalaがデザインしたイッタラのグラスです。底の部分のガラスを厚くして重心を低く抑え傾いても倒れにくく、底面は磨りガラスして滑りにくく、胴部は上すぼまりにして揺れても中の飲み物がこぼれにくくと、たえず揺れる船内のキャビンで快適に使えるように考えられた、まさに「キャプテンのためのグラス」という名にふさわしいデザインです。肉厚ガラスの底面を横から覗くと磨りガラスになった底面の裏側が見えますが、白いざらつきがキラキラと光り、まるで月夜の白い砂浜か高台から眺める夕日を映した海面のように見えて、いつの日か船のキャビンで波に揺られながら、このグラスで酔ってみたいものだと、その時の風景を想像してしまいます。