スウェーデンの陶芸家Berndt Friberg作の器です。スウェーデンを代表する製陶メーカーGustavsberg社で作品を作り続け、生涯を陶芸に捧げた彼の作品はスウェーデン国王やアメリカの写真家ロバートメイプルソープとはじめ感性豊かな人々に愛されてきました。肉薄で無駄のないフォルムの器には釉薬が幾重にも重なり、表面には流れるような繊細な模様をみることができます。この器ははっきりとした紺色の釉薬がかかっていますので単色に見えますがやはり釉が重ねられており、内側の中心部分にはうっすらと茶色が浮き出て淡いグラデーションを見せています。特に器の作品では表面に白っぽい流れ模様が浮き出ているものがありますが、この作品は濃い色合いのため流れ模様がはっきりとしていて、中心から放射状にひろがる模様は吸い込まれてしまいそうな美しさです。形も均整がとれた完成度の高い作品です。

側面に製造時に生じた白く細い線があります。一見すると傷にみえるのですが、実際には僅かに盛り上がっています。詳しくは写真をご覧ください。